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壇上伽藍(金堂・壇上伽藍)

高野山・高野町

壇上伽藍(金堂・壇上伽藍)

高野山を代表する二大聖地のひとつである壇上伽藍は、もう一つの聖地「奥之院」と並び、信仰の中心とされてきた場所で、また僧侶が修行する場所でもあります。ここには、高野山のシンボルともいえる高さ48.5mの多宝塔の根本大塔(こんぽんだいとう)、総本堂になる金堂(こんどう)、弘法大師の持仏堂である御影堂など19もの伽藍が立ち並んでいます。壇上伽藍は、高野山全体を金剛峯寺という寺院で見た時、その境内地の核にあたり、密教思想に基づく曼荼羅の世界観を具現化したものといわれています。

 

壇上伽藍に来たら押さえておくべき!「金堂」と「根本大塔」

壇上伽藍境内で有名なのが、金堂(こんどう)と根本大塔(こんぽんだいとう)です。金堂は、壇上伽藍の中門をくぐったときに最初に見える建物です。高野山御開創当時、お大師様の手により御社に次いで最初期に建設されたお堂で、講堂と呼ばれていました。現在の建物は7度目の再建で、昭和7年に完成しました。梁間23.8m、桁行30m、高さ23.73m、入母屋作りですが、関西近大建築の父といわれる武田五一博士の手によって、耐震耐火を考慮した鉄骨鉄筋コンクリート構造で設計、建立されました。根本大塔はお大師様、真然大徳と二代を費やして816年から887年ごろに完成したと伝えられています。真言密教の根本道場におけるシンボルとして建立されたので古来、根本大塔と呼ばれています。

 

粉の香水⁉「塗香(ずこう)」って?

金堂や根本大塔の入り口には、「摩訶不思議な”粉”」が設置されています。この粉は、「塗香(ずこう)」と呼ばれるもので、僧侶の方が付ける”体臭消し”いわゆる”粉の香水”です。塗香は、天然の香木の粉からできています。このような体臭消しはお釈迦様が弟子に伝えたとされる「作法」とされ、以降現代までに踏襲されているそうです。塗香は体臭消しの役割だけでなく、心身を清めて邪気を払い、邪気を寄せ付けない役目があるといわれています。塗香は、塗香のを利き腕の指先でつまみ、手首などに擦り込んだりその匂いを嗅ぐことでリラックス効果が表れるそうです。ちなみにこの「塗香」は、高野山大師堂オンラインショップから購入することができます。

夜の壇上伽藍もおすすめ!

壇上伽藍は、日没後から翌早朝にライトアップもされています。金堂と根本の内部拝観はできないものの、夜間でも境内に入ることができます。日中に壇上伽藍境内を巡るのもよし、夜にライトアップされている中ゆっくり観察しながら散策するのもよし、自分好みの楽しみ方で壇上伽藍境内を歩いてみてはいかがですか。

壇上伽藍(金堂・壇上伽藍)

所在地
和歌山県伊都郡高野町高野山152
拝観料
金堂、根本大塔共に200円
営業時間
08:30~17:00

宮浦七海

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